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12月の仕入れは、経費になりません|増やしていいのは、12月に売れる在庫だけです

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

12月に利益が出ていて、「何か買っておこうか」と考えている方だけ、読んでください。

赤字の年には、この記事の判断が発生しません。


目次

12月30日に、10万円ぶん仕入れました

年末です。今年は思ったより利益が出ていました。

「このままだと税金を取られる」と思いました。年内に使えば経費になる。そう聞いていたからです。

30日に、いつもより多めに仕入れました。10万円ぶん、83点。

買い物をしている間は、対策をしている気分でした。

年が明けて、申告の計算をしたときに気づきました。その10万円は、経費になっていません。

税金は1円も減っていませんでした。減っていたのは、現金だけです。


仕入れは、経費ではありません

国税庁の案内では、必要経費に算入できるのは「総収入金額に対応する売上原価」と「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」とされています(国税庁 タックスアンサー No.2210)。

「総収入金額に対応する」という部分が効きます。

売れていない商品は、対応する収入がありません。だからその年の経費にならず、期末の在庫として残ります。

12月に10万円仕入れたときの帳簿
12月に10万円仕入れたときの帳簿

現金は10万円減ります。利益は1円も減りません。

期待していた節税(税率15%で15,000円)は、ゼロです。


それだけでは終わりません

問題は、税金が減らないことだけではありません。資金が止まります。

10万円を1ヶ月止めたときの機会
10万円を1ヶ月止めたときの機会

当サイトの資金10万円の記事で出したとおり、10万円は83個ぶんの仕入れ資金です。回っていれば、1ヶ月で87,150円の手残りを作ります。

12月に仕入れて2月まで売れなければ、その資金は2ヶ月止まります。

税金を15,000円減らすつもりで、17万円ぶんの機会を止める。これが「経費を作る」の中身でした。


保管料が、いちばん高い時期です

もう1つ、12月特有の事情があります。

10〜12月の保管料
10〜12月の保管料

保管料の記事で出したとおり、FBAの在庫保管手数料の係数は10月から12月にかけて1.78倍になります(小型・標準の場合)。

83点を持ち越すと、文庫本サイズで月332円、中古家電サイズなら月12,559円。

年末に増やした在庫は、いちばん単価の高い期間に倉庫にいます。


棚卸も、42分増えます

12月31日時点の在庫は、金額を出す必要があります。

83点増えると、在庫管理くんのレビューで使った「1点30秒」で計算して42分。金額にすると2,179円です。

買った日は5分で終わり、数える日は42分かかります。

しかも数えるのは、年が明けてからです。買った日の自分は、その42分を払う人ではありません。 払うのは3月の自分で、そのときには何を買ったかも曖昧になっています。

そして厄介なのは、12月30日に仕入れたものほど、何を買ったか思い出せないことです。まとめ買いした83点の内訳を、3月に1点ずつ確認することになります。


では、12月に経費になるものは何か

「仕入れが経費にならないなら、何なら経費になるのか」。ここも出しておきます。

12月に経費になるもの・ならないもの
12月に経費になるもの・ならないもの

その年のうちに全額が経費になるのは、取得価額10万円未満の道具です(国税庁 タックスアンサー No.2100)。プリンタもラベルシールも、ここに入ります。

資材・送料・ツールの月額も、その年に使ったぶんは経費です。

ただし、経費の記事で書いたとおり、1万円使って戻るのは税率ぶんの1,500円(税率15%の場合)。8,500円は本当に出ていきます。

要らないものを買って戻る1,500円より、すでに払ったものを拾って戻る1,500円のほうが安い。 後者は新しい支出がゼロだからです。

12月にやるべきなのは買うことではなく、1年ぶんのレシートを拾うことでした。


たしかに、12月は売れる月です

ここで、あなたはこう思われたはずです。

「年末商戦があるのだから、12月に仕入れるのは正しいのでは」

正しいです。 ここは間違えないでください。

12月は買い物が増える月です。12月中に売れる商品を12月に仕入れるのは、まったく問題ありません。 むしろ最も回転が速い時期です。

問題なのは目的のほうです。

同じ10万円でも、目的で結果が変わる
同じ10万円でも、目的で結果が変わる

「売るために仕入れる」なら正解。「経費にするために仕入れる」なら、税金も減らず、資金も止まります。

判断の基準は1つだけです。その商品は、12月中に売れるか。

この問いに「たぶん」としか答えられない商品は、12月に買う理由がありません。 1月に買っても同じで、そのぶん現金が1ヶ月長く手元に残ります。


買い物は、対策をしている気分になります

正直に書くと、12月30日に仕入れているとき、私は安心していました。

何もしないで年を越すのは落ち着かない。何か対策をした感じが欲しかったのだと思います。

そして買い物は、それをいちばん簡単に与えてくれます。カートに入れて、決済して、終わり。 5分で「やった」という実感が手に入ります。

実際にやっていたのは、現金を在庫に変えただけでした。


想像してみてください

今年の12月30日です。

あなたは何も買っていません。 代わりに、在庫の一覧を開いています。

12月中に売れそうな商品は、11月のうちに仕入れてあります。 年末商戦の分です。それ以外は増やしていません。

12月31日、棚卸の金額は画面から出てきます。 数えていません。記録されているからです。

そして年が明けて申告をすると、払う税金は去年と同じ計算方法で出ています。 慌てて作った経費はありませんが、手元の現金は10万円多い。

いま、その逆をやっています。30日に83点買って、3月にその内訳を思い出そうとしているほうです。


12月にやることは、3つです

12月にやる3手順
12月にやる3手順
年末の10万円の使い方
年末の10万円の使い方

この記事のまとめ

  • 仕入れは経費になりません。 売れて初めて売上原価になります(国税庁 No.2210)
  • 12月に10万円仕入れて売れ残ると、現金は10万円減り、利益は1円も減りません
  • 期待していた節税(税率15%で15,000円)はゼロ
  • 10万円は83個ぶんの仕入れ資金。1ヶ月止めると87,150円の機会を失う
  • 保管料の係数は10〜12月が1.78倍。83点持ち越すと文庫本で月332円、中古家電なら月12,559円
  • 棚卸は42分・2,179円増える
  • 12月に売れる商品を12月に仕入れるのは正しい。 経費のために仕入れるのが間違い

買う前に、いまの在庫額を出してください

12月に仕入れるかどうかは、いまいくら在庫を持っているかが分からないと判断できません。

在庫が少ないなら、年末商戦に向けて増やすべきです。すでに積み上がっているなら、増やすのは資金を止めるだけになります。

在庫管理くんは、ASINを入れると商品画像つきで登録され、在庫額が自動で記録されます。 棚卸し用のエクスポートもあるので、12月31日の金額をその場で出せます。

月1,980円。当サイトの基準では、回収に必要なのは月2個です。83点の棚卸しにかかる2,179円より安い計算になります。

14日間は無料です。12月に入る前に登録しておけば、買うかどうかを在庫額を見て決められます。

在庫管理くんを14日間無料で試す(以降 月1,980円)

今日やることは1つです。いまの在庫が何点で、いくらぶんかを数えてください。 12月の判断は、その数字が出てからで間に合います。


この記事の計算方法:1ヶ月に回せる個数 = 資金 ÷ 仕入れ単価。1ヶ月の手残り機会 = 個数 × 1商品の手残り。保管料 = 係数 ×(商品サイズcm³ ÷ 1,000)× 保管日数 ÷ 当月の日数。棚卸の時間 = 在庫点数 × 1点あたりの確認時間。仕入れ1,200円・手残り1,050円・時給3,150円(1分52.5円)・1点30秒は当サイト共通の基準値、税率15%(所得税5%+住民税10%)・2ヶ月売れ残るという前提は当サイトが置いた仮定です。必要経費に算入できるのが「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」であることは国税庁 タックスアンサー No.2210、在庫保管手数料の係数(1〜9月5.676円/10〜12月10.087円・1,000cm³あたり)はAmazon公式の料金ページの記載(いずれも2026年9月時点)にもとづきます。棚卸資産の評価方法や必要経費の判断は個別の事情で変わります。税務の判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。

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