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倍率を4倍にしても、手残りは1.17倍です|中国輸入せどり

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

中国輸入を始めようとしている方に向けて書いています。

安く仕入れられるのは事実です。それが手残りにいくら効くかの話です。


目次

深夜1時、カートに60,000円

アリババの画面を開いていました。

単価200円。日本のAmazonで見ると2,000円前後で売られています。

10倍。

最小ロットは300個でした。カートに入れると60,000円になります。

指を置いたまま、しばらく動けませんでした。「これで変わるかもしれない」と思う一方で、60,000円が一度に出ていく画面から目が離せませんでした。


国内せどりを1年やっていました。

1個1,200円で仕入れて、3,000円で売る。その繰り返しに、正直なところ飽きていました。

1個ずつ探して、1個ずつ調べて、1個ずつ梱包する。倍率は2.5倍。

それに比べて、この画面の10倍は別世界に見えました。


倍率は4倍。手残りは1.17倍でした

翌日、両方を並べて計算しました。

中国輸入 国内せどり
仕入値 200円 1,200円
売値 2,000円 3,000円
倍率 10.0倍 2.5倍
販売手数料(15.4%) −308円 −462円
FBA配送代行 −415円 −415円
手残り 1,077円 923円
倍率は4倍。手残りは1.17倍
倍率は4倍。手残りは1.17倍

倍率は4倍になったのに、手残りは1.17倍でした。

差は154円です。


理由は、並べるとすぐ分かりました。

差 どちらが有利か
売値 3,000円 − 2,000円 = 1,000円 国内
仕入値 1,200円 − 200円 = 1,000円 中国輸入
販売手数料 462円 − 308円 = 154円 中国輸入
安く買えた1,000円は、安く売る1,000円で消えます
安く買えた1,000円は、安く売る1,000円で消えます

安く仕入れられる商品は、安くしか売れません。

中国のノーブランド雑貨が2,000円で、国内のメーカー品が3,000円。1,000円安く買えて、1,000円安く売る。

残ったのは、手数料が15.4%かかる金額の差だけ。それが154円でした。

「10倍で仕入れられる」ことの値段は、154円だったということです。


では、中国輸入は無意味なのか

そうではありませんでした。別のところで効いていました。

当サイトでは、1商品にかかる作業を20分としています。そのうち、

  • 13分(リサーチ10分+価格改定3分)は、同じ商品なら1回で済む
  • 7分(検品出品3分+梱包発送4分)は、1個ごとに必ず発生する

この分解を、300個に当てはめます。

中国輸入(同一商品300個) 国内せどり(バラバラ300個)
SKU単位の作業 13分 × 1回 13分 × 300回
個数単位の作業 7分 × 300個 7分 × 300個
合計 35.2時間 100.0時間
手残りの合計 323,100円 276,900円
時給 9,175円 2,769円
時給は3.31倍。理由は仕入値ではありません
時給は3.31倍。理由は仕入値ではありません

3.31倍です。

そしてこの差は、仕入値から1円も来ていません。

来ているのは、同じ商品を300個扱えるから、13分が1回で済むという一点だけです。

国内せどりで300個集めようとすると、300回リサーチします。中国輸入は1回です。

あなたが中国輸入で得るものは、安さではなく、300回が1回になることでした。


その300個が、あなたの資金を止めます

ここからが打ち消しです。同じ「300個」が、逆向きにも効きます。

発注から到着まで、生産と輸送と通関で35日かかるとします。そのあいだ、60,000円は動かせません。

そして到着後、300個を売り切るまでも動かせません。

1日に売れる数 売り切りまで 1サイクル 年間の回転数
1個 300日 335日 1.09回
2個 150日 185日 1.97回
3個 100日 135日 2.70回
5個 60日 95日 3.84回
10個 30日 65日 5.62回
日販1個なら、資金は年に1回しか回りません
日販1個なら、資金は年に1回しか回りません

日販1個だと、あなたの60,000円は年に1.09回しか働きません。

国内せどりは30日で回るので、同じ資金が年12回働きます。

あなたの資金の回転を決めているのは日販です。 そして日販は、発注する前には分かりません。


さらに、外したときの金額が違います。

外したときに死ぬ金額
国内せどり(1個) 1,200円
中国輸入(300個) 60,000円
外したときの損失は50倍です
外したときの損失は50倍です

50倍です。

国内せどりは1個ずつ買えるので、判断を外しても1,200円で済みます。中国輸入は300個まとめて外します。

あなたが安く買えるのと、300個まとめて外すのは、同じ仕組みから来ています。


200円は、着地原価ではありません

もう1つ、計算に入れていなかったものがあります。

アリババの200円は、日本に着いたときの原価ではありません。

ここに、中国国内の送料・代行業者の手数料・国際送料・関税・輸入消費税が乗ります。商品と重量で変わるので、当サイトでは金額を出しません。

かわりに、いくらまでなら耐えられるかを出します。

着地原価 手残り 国内せどり(923円)と比べて
200円 1,077円 ○ 有利
300円 977円 ○ 有利
350円 927円 ○ ここが境目
400円 877円 × 不利
500円 777円 × 不利
上乗せできるのは、1個あたり150円までです
上乗せできるのは、1個あたり150円までです

あなたが耐えられる着地原価は、350円まででした。

アリババ単価200円との差は150円。送料・手数料・税の合計が1個150円を超えると、国内せどりより不利になります。

200gの雑貨を航空便で運ぶと、送料だけでこの枠を使い切ることがあります。「単価200円」だけを見て発注すると、ここで足が出ます。


3ヶ月後の発注画面を、想像してみてください

深夜1時、同じアリババの画面です。

単価200円、最小ロット300個。カートは60,000円。

あなたは発注ボタンを押しません。 かわりに、電卓を出します。

まず着地原価。代行業者の見積もりで、送料と手数料と税を足して310円でした。350円の枠の中です。

次に日販。Amazonで同じ商品の出品者を見て、1日に3個ほど動いていると読みます。300個で100日。

リードタイム35日を足して135日。年2.7回転。

手残りは1個967円で、300個で290,100円。年2.7回転なら784,343円です。

そこで初めて、押します。

3ヶ月前は、200円と2,000円しか見ていませんでした。いま見ているのは、310円と3個と135日です。

あなたが変えたのは、押す前に3つ数えたことだけです。


いま、その逆をやっています。

200円と2,000円を見て、10倍だと思って、指を置いたまま固まる。 それを何度も繰り返しました。

押せないのは、慎重だからではありません。判定する数字を持っていないからです。

だから毎回、同じ画面の前で止まります。


勝ち筋は安さではなく、同じ商品を300個
勝ち筋は安さではなく、同じ商品を300個

発注ボタンの前で見る3つ

単価は、この3つに入っていません
単価は、この3つに入っていません
  1. 着地原価(単価+送料+手数料+税)が350円以内か
  2. 日販が何個か(300個を何日で売り切るか)
  3. 外したときの60,000円を、いま失っても続けられるか

単価は、この3つのどこにも出てきません。

出てくるのは着地原価であって、アリババの表示価格ではありません。そして倍率も出てきません。 倍率を4倍にしても、手残りは1.17倍にしかならないからです。


よくある質問

Q. 10倍で仕入れられるのは強くないですか。
思ったほどではありません。倍率は4倍(2.5倍→10倍)になっても、手残りは1.17倍です。安く買える商品は安くしか売れないので、差の1,000円が相殺されます。

Q. では中国輸入の利点は何ですか。
同じ商品を300個扱えることです。SKU単位の13分が1回で済むので、時給が2,769円から9,175円(3.31倍)になります。仕入値ではなく作業時間の話です。

Q. リードタイムはどれくらい影響しますか。
日販で決まります。 日販1個なら1サイクル335日で年1.09回転、日販5個なら95日で年3.84回転です。国内せどり(30日回転)は年12回です。

Q. 外したときはどうなりますか。
300個×200円=60,000円が動かなくなります。国内せどりで1個外したときの50倍です。

Q. アリババの単価で計算していいですか。
だめです。中国国内送料・代行手数料・国際送料・関税・輸入消費税が乗ります。当サイトでは商品と重量で変わるため金額を出していません。

Q. いくらまで上乗せできますか。
売値2,000円なら着地原価350円が境目です。アリババ単価200円との差、1個150円までが枠になります。

Q. 何から確認すればいいですか。
着地原価と日販です。この2つが出れば、年間の回転数まで自分で計算できます。

Q. 売値はどう調べますか。
Amazonでその商品の相場を見ます。バーコードのない新規商品は、同等品の価格帯で当たりをつけることになります。


単価ではなく、ロットの数に注目してください

見る場所を変えるだけです。200円ではなく、300個のほうを見る。

  • 倍率を4倍にしても、手残りは1.17倍(1,077円と923円)
  • 安く買えた1,000円は、安く売る1,000円で消えます
  • 効いているのは同じ商品を300個扱えること。時給は2,769円→9,175円(3.31倍)
  • ただし日販1個なら資金は年1.09回転。国内せどりは年12回です
  • 外したときに死ぬのは60,000円。国内の50倍
  • アリババ単価200円に上乗せできるのは、1個150円まで(着地原価350円が境目)

マカド!の無料アプリ「マカド!リサーチ」は、契約不要・登録不要です。日本で売られている同等品のバーコードを読むと、販売手数料を引いた想定手取りがその場で出ます。着地原価の上限を決める側の数字が、これで確定します。

発注ボタンを押す前に、この数字を出してください。350円の枠が見えると、見積もりの読み方が変わります。

マカド!の無料アプリを見る(本体は登録月と翌月0円)

月28個を超えている方は、本体も判定の範囲に入ります。中国輸入は同じ商品を長く売り続けるので、価格改定の3分が同じSKUに何度も発生します。判定は仕入れ数別の記事へ。


この記事の計算方法:手残り = 売値 − 着地原価 − 販売手数料 − FBA配送代行手数料。販売手数料率(ホーム&キッチンは750円以下5%・超15.4%、最低販売手数料30円)とFBA配送代行手数料はAmazon公式の料金ページの記載(2026年9月時点)にもとづきます。販売手数料は税抜表示、FBA配送代行手数料は税込です。FBA区分を「標準・30cm以下・2kg以下・1,000円超415円」として計算しました。仕入値・売値・最小ロット300個・リードタイム35日・国内せどりの30日回転は、すべて当サイトが置いた仮定です。工程20分の内訳と、そのうち13分がSKU単位・7分が個数単位という切り分けも当サイトの仮定で、時給3,150円は当サイト共通の基準値です。中国国内送料・代行手数料・国際送料・関税・輸入消費税は金額を出していません(商品・重量・HSコードで変わるため)。関税率と輸入手続きは税関および税務署の公表情報をご確認ください。輸入品の販売には、電気用品安全法・食品衛生法・薬機法など、商品ごとの法令上の要件があります。 FBA在庫保管手数料・返品費用・不良率は含めていません。料金は変更されることがあります。最新の情報は公式ページとFBA料金シミュレーターでご確認ください。

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