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Amazonが見ているのは、出品できるかどうかです|輸入の旨味は1個750円でした

セラーセントラルに、通知が届きます。

「出品許可申請が承認されました」

化粧品のカテゴリーです。請求書を出して、審査を待って、通りました。これで出品できます。

仕入れ画面に戻ります。海外のサイトで、同じ商品が国内の半額で出ています。掛け率25%。 1個の手残りは1,650円になります。

国内の卸から買うと掛け率50%で、手残りは900円。1.83倍の差です。

「Amazonの審査も通ったし、問題ないだろう」

ここで1つだけ確認してください。Amazonが承認したのは、出品できるかどうかでした。

薬機法が見ているのは、そこではありません。あなたが何をしているかのほうです。

この記事では、Amazonの出品制限と薬機法が何を見ているのかを分けたうえで、輸入の旨味が金額でいくらかを出します。答えは1個750円、月に直すと17.0時間でした。

目次

なぜ化粧品が選ばれるのか

先に、あなたが化粧品に目をつけた理由を数字で認めておきます。

ビューティ・ヘルス・パーソナルケアの販売手数料は、売値1,500円超で10.4%。文房具やホーム&キッチンの15.4%より、5ポイント低くなっています。

同じ売値3,000円・同じ仕入1,200円でも、1個の手残りは1,050円と1,200円。150円の差です。

月10万円をつくる個数は96個と84個。12個・4.0時間の差になります。

率が低いカテゴリーを選ぶのは、正しい判断です。 ただしこの記事で問題にするのは、率ではなく仕入れルートのほうです。

Amazonが見ているのは、出品できるかどうかです

まず、2つを分けます。

Amazonの出品制限は、その商品をあなたのアカウントで出品してよいかの判断です。請求書などを見て、社内の基準で決めています。

薬機法のほうは、あなたの仕入れ方そのものを見るとされています。

つまり、「弾かれなかった」ことは適法の証明にはなりません。 別々の判断だからです。当サイトの並行輸入の記事でも、窓口が別々であることを書きました。同じ構造です。

変わるのは商品ではなく、あなたの立場です

では、薬機法は何を見ているのか。

一般には、こう説明されています。

国内で正規に流通している化粧品を仕入れて転売するだけなら、化粧品の製造販売業の許可は要らないとされています。

自分で海外から輸入して国内で売る場合は、市場に出す立場になるため、化粧品製造販売業の許可が必要とされています。

同じブランドの、同じ商品です。違うのはどこから買ったかだけ。それで説明が変わります。

当サイトは要否を判断できません。 制度は厚生労働省の化粧品・医薬部外品等ホームページに、条文はe-Gov法令検索の医薬品医療機器等法にあります。承認や制度の情報はPMDAにもあります。

実際に必要かどうかは、都道府県の薬務主管課が窓口です。電話で聞けます。

輸入の旨味は、1個750円でした

ここからは、当サイトが数字で言える部分です。

化粧品はビューティ・ヘルス・パーソナルケアのカテゴリーで、販売手数料は750円以下5% / 1,500円以下8.4% / それ以上10.4%の3段になっています。売値3,000円なら312円です。

掛け率だけを変えて並べます。

国内の卸から掛け率50%で買うと、1個の手残りは900円。自分で輸入して掛け率25%なら1,650円です。

差は1個750円。1.83倍になります。

月10万円をつくる個数は、112個と61個。51個の差です。時間に直すと月17.0時間、時給3,150円で53,550円ぶん。

つまり「自分で輸入するかどうか」は、月17時間の判断でした。この17時間のために、必要とされるものが変わります。

「1.83倍を捨てるのは、もったいない」

ここで、あなたの手が止まるはずです。

51個の差は小さくありません。国内に絞れば、同じ10万円のために月17時間を余分に働くことになります。週にすると4時間です。

しかも化粧品は、他のカテゴリーより手数料率が低い。売値3,000円で10.4%は、文房具の15.4%より5ポイント有利です。せっかく見つけた良いカテゴリーなのに、と思うのは自然だと思います。

ただ、その17時間は全部が失われるわけではありません。

掛け率10ポイントで、月33,600円

国内仕入れでも、掛け率は動きます。

掛け率50%を40%に下げると、1個の手残りは900円から1,200円へ。月112個なら33,600円増えます。

輸入で得られる53,550円のうち、6割をここで取り返せる計算です。

残りの4割は、扱う個数か単価で埋めることになります。全部は埋まりません。そこは正直に書いておきます。

問題は、国内で掛け率40%をどう作るかです。

卸の掛け率は簡単には下がりません。当サイトの卸サイトの記事では、必要な掛け率を35.8%としたうえで「50%では基準に届かない」と書きました。

下がるのは、モールで値下げが出たときです。

想像してみてください

来月の水曜日、22時です。

スマホに通知が来ます。登録しておいた化粧品の1つが、楽天で値下げされました。掛け率が48%から38%に落ちています。

その場で発注します。かかった時間は3分です。

今月はこれが何回か起きました。仕入れの平均掛け率は40%。1個の手残りは1,200円で、月112個なら134,400円です。輸入していたころの手残りに近い額になりました。

いま、この通知は来ていません。値下げは起きていますが、見ていない時間に起きて、見ていない時間に終わっています。

同じ商品、同じモールです。違うのは、その瞬間に画面を見ていたかどうかだけでした。

値上げすると手残りが減る帯が、2つあります

もう1つ、化粧品を扱うなら知っておく段差を置いておきます。

販売手数料が5%→8.4%→10.4%と上がる境目で、値上げすると手残りが減る帯ができます。

751円〜777円は、750円で売ったときより手元に残りません。1,501円〜1,533円も同じです。

この帯に入るなら、境目の価格で出したほうが得になります。全カテゴリーの段差はAmazonの手数料の段差の記事にまとめました。

正直に書いておくこと

4つあります。

1つ目。当サイトは薬機法上の判断ができません。 本文の説明は一般に言われている整理で、あなたの場合にどうなるかは別です。都道府県の薬務主管課にご確認ください。

2つ目。この記事は「これをやれば安全」と言っていません。 出しているのは、仕入れルートで話が変わるという構造と、その金額だけです。

3つ目。医薬品は化粧品・医薬部外品とは別の扱いとされています。 ここでは扱っていません。

4つ目。手残りの数字は当サイトの試算です。 掛け率25%・40%・50%は説明のために置いた数字で、実際の仕入れ値ではありません。

1番目は今日決められます。2番目は電話で聞けます。

その2行を、よく読んでください

化粧品を扱う前に見ておく数字です。

  • Amazonの出品制限が見ているのは出品できるかどうか。薬機法はあなたの仕入れ方
  • 国内正規流通品の転売なら許可は要らないとされ、自分で輸入するなら必要とされる
  • 輸入の旨味は1個750円(900円 → 1,650円の1.83倍)
  • 個数の差は51個 = 月17.0時間 = 53,550円
  • 国内で掛け率を10ポイント下げると月33,600円。輸入との差の6割が埋まります
  • ビューティの段差は751〜777円と1,501〜1,533円

要否の2行は厚生労働省のページと薬務主管課で。掛け率のほうは、道具で作れます。

Market Checkerは、登録した商品の価格を24時間監視してLINEに通知するツールです。当サイトのレビュー記事では、5,000件を自分で見に行くと1日13.9時間かかると計算しました。

1モールプランは月16,500円。手残り900円のままでも月19個増えれば元が取れますし、掛け率が10ポイント下がれば月33,600円で、月額の2.04倍です。30日間は無料なので、輸入をやめる前に、国内でどれだけ拾えるかを先に測れます。

Market Checkerを30日間ためす(1モールプラン 以降 月16,500円)

並行輸入と商標権のほうは商標権の記事へ。卸の掛け率は卸サイトの記事にまとめてあります。


この記事の範囲と計算方法:当サイトは薬事の専門家ではなく、医薬品医療機器等法(薬機法)上の判断を行うものではありません。 本文中の「国内で正規に流通しているものを仕入れて転売する場合と、自分で輸入して売る場合とで必要とされるものが変わる」という整理は一般に説明されている内容で、個別の事案について許可が必要かどうかは、都道府県の薬務主管課にご確認ください。 制度は厚生労働省 化粧品・医薬部外品等ホームページ、条文はe-Gov法令検索 医薬品医療機器等法、承認等の情報はPMDAにあります(いずれも2026年9月8日に閲覧)。Amazonの出品制限は同社が定める基準によるもので、薬機法上の適否とは別に判断されます。 医薬品は化粧品・医薬部外品とは別の扱いとされており、この記事では扱っていません。 「これをやれば安全」という主張ではなく、違反が起こる確率も推定していません。 金額は当サイト共通の基準値(売値3,000円・1個20分・時給3,150円・月10万円)と、ビューティ・ヘルス・パーソナルケアの販売手数料(750円以下5%、1,500円以下8.4%、それ以上10.4%、最低30円)・FBA配送代行 小型288円にもとづく試算です。掛け率25%・40%・50%は説明のために置いた数字で、実際の仕入れ値を示すものではありません。これらは当サイトが置いた仮定です。販売手数料率とFBA配送代行手数料はAmazon公式の料金ページの記載(2026年9月時点)にもとづきます。料金と制度は変更されることがあります。

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