日曜の夜、21時です。
床に段ボールを広げて、プチプチを切っています。今月ぶんの発送で、あと80個あります。40個目で手が止まりました。
明日は普通に会社があります。
この作業を人に頼めないか。 そう思って検索すると、代行業者が出てきます。見積もりを取ろうとして、その前に止まります。1個いくらなら頼んでいいのか、分からないからです。
そして、こう考えます。「頼んだら、その分だけ手残りが減る。まだ早い」
手残りは減ります。1個1,050円が、641円になります。 4割近い減り方です。
それでも、月の手残りは63,000円から76,920円に増えます。
この記事では、見積もりを取る前に上限を出す式を書きます。あなたの時給と、その工程の分数だけで出ます。相場を調べる必要はありません。
上限は、52.5円 × 渡す分数です
当サイト共通の基準値を使います。1個の手残り1,050円、1個20分、時給3,150円です。
1,050円 ÷ 20分 = 1分あたり52.5円。時給3,150円を60で割っても同じ数字になります。
あとは、渡す分数を掛けるだけです。

検品・出品の3分なら157.5円。梱包・発送の4分なら210円。2つまとめて7分なら367.5円です。

この367.5円を7分で割ると、外注先の時給は3,150円になります。 あなたの時給と同じ額です。
つまりこの式は、「自分と同じ時給の人に頼む」という意味でした。それより安い相手にしか、出す意味がありません。
リサーチの10分は渡しません。どの商品をいくらで買うかは判断そのものなので、渡すと事業ごと渡すことになります。
上限で出すと、外注してもしなくても同じです
この367.5円が本当に上限なのか、確かめます。
あなたが使える時間を月20時間(1,200分)で固定して、3つのやり方を並べます。

全部を自分でやると、1個20分で60個。手残りは63,000円です。
7分を367.5円で出すと、あなたの1個あたりは13分になるので92個。1個の手残りは682.5円で、合計62,790円。ほぼ同じ額です。
価格改定も含めて10分を525円で出すと、あなたは10分で120個。1個525円で、合計63,000円。やはり同じです。
上限とは「ここまで払える」ではなく、「ここで得も損もしなくなる」線でした。 実際に出すのは、この線より安いときだけです。
1個は4割減って、月の手残りは1.22倍になります
では、線より安く出せた場合を見ます。
7分を1個367.5円で人に。価格改定の3分は、人ではなくツールに渡します。理由はあとで書きます。

1個の手残りは1,050円から641円へ。39%減っています。
減っているのは単価だけです。あなたの1個あたりの時間が20分から10分になるので、同じ20時間で個数が2倍になります。
月の手残りは63,000円から76,920円。1.22倍です。あなたの時給も3,150円から3,846円になります。
「1個の手残りが減るから、まだ早い」という判断は、単価だけを見て総額を見ていないことになります。
「人を探す時間が、いまない」
ここで、あなたの手が止まるはずです。
業者を調べて、見積もりを取って、比べて、契約する。そのあとマニュアルを作って、最初の何十個かを見て、直す。その時間はいま1分も空いていません。
しかも、傷を見落とされたら返品はこちらに来ます。低評価もこちらに付きます。梱包が雑だったときに謝るのも、こちらです。
「その手間を考えたら、自分でやったほうが早い」
そう思うのは自然です。そして、日曜の夜に80個ぶんの余裕が実際にあるなら、その判断は正しいと思います。
ただ、余裕がないから検索したはずです。そして次に見るとおり、待っても条件はよくなりません。
外注費は、規模によらず手残りの35.0%です
「もっと稼げるようになってから外注する」という順番を、数字で見ます。

月28個でも、833個でも、外注費は手残りの35.0%でした。367.5円 ÷ 1,050円だからです。
個数が変わっても、比率は動きません。変わるのは金額だけです。
だから「規模が大きくなったら」という条件には、あまり意味がありませんでした。判断が変わるのは規模ではなく、あなたの時間が足りているかどうかのほうです。
人に渡す前に、ツールで済む3分があります
ここが、この記事でいちばん実用的なところだと思います。
価格改定の3分も、上限は157.5円です。人に頼めます。ただし価格改定は、人よりも道具のほうが安くなります。

月額が固定なので、個数が増えるほど1個あたりが下がります。
分岐点は4,980円 ÷ 157.5円で、月32個。当サイトが「有料ツールの元が取れ始めるのは月28個」としている位置と、ほぼ同じところに来ます。
月96個なら1個51.9円で、人に頼む157.5円の3分の1。月416個なら12.0円で、13.2分の1です。
人を探す前に、この3分を外してください。 ツールには品質のばらつきも、教える時間も、辞められるリスクもありません。
想像してみてください
来月の日曜、21時です。
床に段ボールはありません。プチプチも出していません。検品も梱包も、今月はあなたがやっていないからです。
パソコンで見ているのは、来月の仕入れ候補だけです。価格改定の画面は開いていません。あなたが今月やったのは、リサーチの10分 × 120個だけでした。
月の手残りは76,920円。先月の63,000円より13,920円多い額です。
いま、その7分 × 120個を手で払っています。44,100円で渡せるものを、14時間ぶんの日曜の夜で払っています。
タダで渡せても、上限があります
念のため、伸びしろの天井も出しておきます。

仮に検品も梱包も価格改定もタダでやってもらえたとしても、あなたの時給は6,300円が上限です。リサーチの10分は残るからです。
これは当サイトが別の記事で「時給の上限は6,300円」と書いたのと、同じ数字になります。
そして525円で渡すと、時給は元の3,150円に戻ります。渡す意味がなくなる線が、ここでした。
正直に書いておくこと
4つあります。
1つ目。個数が2倍になるぶん、資金も2倍要ります。 60個なら72,000円、120個なら144,000円です(仕入1,200円・回転30日)。資金のほうが先に尽きるなら、外注しても個数は増えず、外注費だけが出ていきます。この見分け方は資金100万円の記事にまとめました。
2つ目。探す時間・教える時間・マニュアルを作る時間は、計算に入れていません。 最初の月は確実にマイナスになります。
3つ目。品質のばらつきと返品は含めていません。 検品を渡すというのは、判断の一部を渡すことでもあります。
4つ目。367.5円は相場ではありません。 「これを超えたら自分でやったほうが得」という線であって、この額で受けてもらえる保証はありません。

3番目を先にやると、人に頼む量が減ります。
157.5円と12円の差を、実感してください
見積もりを取る前に、出しておく数字です。
- 上限 = 1分あたり52.5円 × 渡す分数(=時給3,150円 × 分数 ÷ 60)
- 検品出品3分157.5円 / 梱包発送4分210円 / 束7分367.5円 / 価格改定3分157.5円
- 上限で出すと得も損もしません(60個63,000円 と 92個62,790円)
- 線より安く出せると、1個は641円に4割減っても月の手残りは1.22倍
- 外注費は規模によらず手残りの35.0%
- 価格改定だけは月32個から人より道具が安い
マカド!は価格改定を自動でやるツールで、月額4,980円です。同じ3分を人に頼むと1個157.5円。月96個なら1個51.9円、月416個なら12.0円になります。
登録月と翌月は0円なので、人を探しはじめる前に、まず価格改定の3分だけ外してみてください。残り7分をいくらで頼めばいいかは、この記事の367.5円ですでに出ています。
外注を入れたあとの規模の話は資金100万円の記事へ。自分の時給の出し方は時給の記事にまとめてあります。
この記事の計算方法:外注に払える上限 = 1分あたりの手残り(1個の手残り ÷ 1個の総分数)× 渡す分数。これは自分の時給 × 分数 ÷ 60 と同じ式です。無差別点の確認は「自分が使える時間を固定したときの月の手残り」で行いました。「1個の手残り1,050円(文房具・仕入1,200円・売値3,000円)」「1個20分(リサーチ10/検品出品3/梱包発送4/価格改定3)」「時給3,150円」「回転30日」は当サイトが置いた仮定で、商材と習熟度によって変わります。販売手数料率とFBA配送代行手数料はAmazon公式の料金ページの記載(2026年9月時点)にもとづきます。手残り1,050円・時給3,150円・1個20分・月28個という分岐点は当サイト共通の基準値です。367.5円は「これを超えると自分でやったほうが得になる線」であって、外注の相場ではありません。 その額で受けてもらえることを保証するものではありません。外注先を探す時間・教える時間・マニュアル作成、品質のばらつき、返品費用、外注に伴う個数増加に必要な追加資金は含めていません。 料金は変更されることがあります。最新の情報は公式ページでご確認ください。
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