朝、スマホを見ます。
Amazonからのメールが1通。件名を読んで、指が止まります。
「出品権限が停止されました」
あなたは心当たりを探します。偽物を売ったことはありません。仕入れたのは正規の店です。何も悪いことはしていません。
ただ、画面には返信の期限と、提出すべき書類の名前だけが並んでいます。
ここで多くの人が気づきます。判定されるのは、商品ではありませんでした。書類です。
「正規品を仕入れた」ことと、「正規品を仕入れたと証明できる」ことは別です。そして証明の材料は、仕入れた日にしか集められません。
先に断っておきます。この記事は、あなたが止まる確率を出しません。 誰にも分からないからです。出すのは、止まった場合の1日あたりの金額だけです。
月10万円のペースなら、1日3,360円でした。
止まっている1日は、3,360円です
計算はひと目で終わります。

月96個で月の手残りが100,800円。30で割ると1日3,360円です。
止まると、売上はゼロになります。新しく仕入れることも、出品することもできません。日数がそのまま掛け算になるので、長さだけが金額を決めます。

30日で100,800円。個数に直すと96個ぶんです。ちょうど1ヶ月ぶんの個数が、そのまま消えます。
止まっても、保管料は止まりません
売上が止まっているあいだ、出ていくほうは止まりません。

FBAに預けている96点は、保管料が日割りでかかり続けます。 1点5リットル換算で、1〜9月の係数(5.676円/L/月)なら月2,724円です。
そしてあなたが仕入れに使った115,200円は、棚に載ったままになります。売れないので戻ってきません。
さらに、止まる前に仕入れた分のカードの請求は予定どおり来ます。 売上だけが消えて、支払いだけが残る形になります。
30日の停止は、回転60日と同じ計算です
ここが、この記事でいちばん見てほしいところです。
当サイトでは、資金繰りをこの式で書いてきました。現金化までの日数 = 回転日数 + Amazonの入金までの日数(約14日)。回転30日なら44日です。
30日止まると、この44日が74日になります。

74日というのは、回転が60日に延びたときとまったく同じ数字です。
月375,000円ぶん仕入れている人なら、必要な現金は50,000円から425,000円へ。8.5倍です。これは当サイトの資金繰りの記事で出したのと同じ計算になります。
つまり、アカウントの停止は、資金繰りの上では「在庫が売れなくなった」のと区別がつきません。 対策も同じで、日数の差を現金で埋めるしかありません。
「じゃあ、全部を卸に切り替えるべきか」
ここで、あなたの手が止まるはずです。
請求書が出る仕入先に寄せれば、証憑の問題は減ります。ただし、掛け率が上がります。

当サイトは卸サイトの記事で「必要な掛け率は35.8%。50%では基準に届かない」と書きました。
掛け率50%だと、仕入1,500円で1個の手残りは750円。当サイトの基準1,050円の71%です。同じ月10万円をつくるのに134個必要で、作業時間は32.0時間から44.7時間になります。
あなたが月に12.7時間、追加で働くことになります。
「それなら、いまのままでいい」と思うかもしれません。その判断もあり得ます。 ただし、これは全部か0かの話ではありません。扱う商品のうち、どれくらいの割合を証憑の残る仕入先にするかという配分の問題です。
求められてから探すのでは、間に合いません
真贋調査で具体的に何を求められるかは、Amazonが決めます。
一般には、仕入先の名称・住所・連絡先、購入者(あなた)の名称・住所、商品名、数量、発行日が入った書類を求められると言われています。ただし当サイトはこの要件を保証できません。 内容は変わりますし、ケースによって違うとも言われています。
一次情報は、セラーセントラルのヘルプとテクニカルサポートです。実際に何を出せばよいかは、必ずそちらでご確認ください。
そのうえで、あなたに金額で言えることが1つあります。
要件を満たすかどうか以前に、証憑が手元にないと、そもそも土俵に立てません。 そして仕入れの証憑は、仕入れた日にしか集められません。 半年前にネットショップで買った商品の購入履歴は、そのショップの保存期間を過ぎると消えることがあります。
求められてから探す、という順番は成立しません。
想像してみてください
メールが届いた日の夜です。
パソコンでフォルダを開きます。今年の仕入れが、月ごとに並んでいます。 店名も、日付も、商品名も、数量も入っています。
期限は数日後です。やることは、該当するASINの分を選んで送るだけになりました。時間は1時間もかかりません。
いま、この状況ではありません。探す場所がありません。 メールの検索、カードの明細、通販サイトの購入履歴。半年前の店は購入履歴の保存期間を過ぎていて、もう出せません。
同じメール、同じ期限です。違うのは、仕入れた日に保存していたかどうかだけでした。
時間の節約だけなら、まだ手でやったほうが安い
先に、都合の悪いほうを出しておきます。
証憑を残す作業を手でやると、どれくらいかかるか。当サイトのレビュー記事では、1年ぶん1,152件を手で落として9.6時間と計算しました。1件あたり30秒です。

月96件なら48分。時給3,150円で2,520円です。月額2,980円より安いので、時間の節約だけを理由にするなら、あなたはまだ手でやったほうが得ということになります。
分岐点は月114件。当サイトが別の記事で出したのと同じ数字です。
つまりこの記事は、時間を理由にツールを挙げていません。 理由は次の1つだけです。
1日99円と、1日3,360円
備えるコストと、起きたときのコストを並べます。

33.8倍です。
ただし、これは確率を掛けていない数字です。だから「どちらが得か」の答えにはなりません。判断材料として2つの単価を並べているだけです。
止まらなければ、備えたぶんは何も生みません。それも正直に書いておきます。
正直に書いておくこと
4つあります。
1つ目。この記事は止まる確率を出していません。 誰にも分からないからです。出しているのは金額だけです。
2つ目。真贋調査で求められる書類の要件を、当サイトは保証できません。 一次情報はセラーセントラルのヘルプとテクニカルサポートです。
3つ目。領収書を残すことと、Amazonの要件を満たすことは別です。 残っていても足りない場合があります。ここで言っているのは「無いと始まらない」という一段手前の話です。
4つ目。この記事は「これをやれば止まらない」と言っていません。 止まった場合に何日ぶん耐えられるかを、先に数字で持っておくための記事です。

3番目が抜けている説明が多いところです。金額の計算はここで、要件の確認はAmazonで。
ボタン1つで残す。30日間は無料です
あなたが止まる前に出しておく数字を、並べておきます。
- 止まっている1日は3,360円(月96個・月10万円の場合)
- 30日で100,800円=96個ぶん。1ヶ月ぶんの個数がそのまま消えます
- 止まっても保管料 月2,724円は続き、在庫115,200円は棚のまま
- 資金繰りでは回転60日と同じ。必要な現金が50,000円→425,000円(8.5倍)
- 卸の掛け率50%に全部寄せると、1個の手残りが750円・月12.7時間増えます
- 備えは1日99円、止まると1日3,360円
インボイスメモリーは、5つのECサイトの領収書をボタン1つで保存するツールです。月額2,980円、1日に直すと99円。当サイトのレビュー記事では、1年ぶん1,152件を手で落とすと9.6時間かかると計算しました。
申し込みは30日間無料です。何を出せばよいかはAmazonが決めますが、出す材料が手元にあるかどうかは、今日から変えられます。
インボイスメモリーを30日間ためす(ボタン1つで領収書を残す)
資金繰りのほうはカードの締め日の記事へ。卸の掛け率は卸サイトの記事にまとめてあります。
この記事の範囲と計算方法:Amazonの出品アカウントの審査基準・真贋調査で求められる書類の要件は公開されておらず、当サイトはこれを保証できません。 実際に必要な書類と手続きは、セラーセントラルのヘルプおよびテクニカルサポートでご確認ください。この記事は停止が起こる確率を推定していません。 出しているのは「停止した場合の1日あたりの金額」だけです。「これをやれば停止しない」という主張ではありません。 金額は当サイト共通の基準値(月96個・売値3,000円・仕入1,200円・手残り1,050円・1個20分・回転30日)にもとづく試算で、当サイトが置いた仮定です。FBA在庫保管手数料は1点5リットル換算・1〜9月の係数5.676円/L/月で計算しました。資金繰りの式(現金化までの日数 = 回転日数 + 入金までの約14日、必要な現金 = 月の仕入れ額 ×(現金化日数 − 支払いサイト)÷ 30)と支払いサイト40日は当サイトの資金繰りの記事と同じものです。販売手数料率とFBA配送代行手数料はAmazon公式の料金ページの記載(2026年9月時点)にもとづきます。料金と規約は変更されることがあります。
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