銀行のアプリを開くと、残高が100万円になっています。
3年かけて、5万円をここまで積み上げました。エクセルには仕入れ候補の行が並んでいます。1個1,200円で計算したので、833行です。
スクロールバーをいちばん下まで引っぱります。まだ続きます。
833行を、今月中に埋めて、買って、検品して、出品して、梱包して、発送します。
計算すると、月277.7時間でした。週64.6時間です。
会社は続けるつもりでした。40時間です。足すと週104.6時間。1週間168時間から睡眠49時間を引いた119時間のうち、87.9%が仕事になります。
残りは週14.4時間。1日2時間です。
そして次の判断を、こう置いていませんか。「100万円あるから、月87万円になる」
なりません。
正確には、なりますが、あなたが週64.6時間を空けられる場合だけです。空けられないなら、833個のうち何個かは仕入れられません。仕入れられない資金は、口座に残ります。
この記事では、資金100万円を実際に使い切るための値段を出します。答えは月311,108円で、手残りの35.6%です。そして最後に、資金50万円を1人でやる場合と、同じ時間で並べます。
資金100万円は、月833個・874,650円です
まず計算します。当サイト共通の基準値で、仕入1,200円・売値3,000円・手残り1,050円。回転は30日です。
100万円 ÷ 1,200円 = 833個。833個 × 1,050円 = 月874,650円。
そして833個 × 20分 = 277.7時間。週64.6時間です。

資金50万円のときは週32.2時間でした。資金が2倍になると、時間も2倍になります。個数が2倍になるので、当たり前の話です。
問題は、時間のほうは2倍にできないことです。

週14.4時間。1日あたり2時間です。食事も、移動も、家族と話す時間も、そこに全部入ります。
資金100万円を1人で回すというのは、そういう配分になるということでした。
半分は、渡せます
ここで諦める必要はありません。277.7時間は、全部があなたでなければならない時間ではないからです。
工程で割ると、こうなります。

リサーチ・仕入れの138.8時間は、手放せません。 どの商品をいくらで買うかは、判断そのものだからです。ここを渡すと、事業ごと渡すことになります。
残りは渡せます。検品・出品の41.6時間と梱包・発送の55.5時間で97.1時間。これは人に。価格改定の41.6時間は、ツールに。
足すと138.8時間。ちょうど半分です。
渡し切ると、週64.6時間が週32.3時間に戻ります。資金50万円を1人で回していたときと、同じ時間です。
渡す値段は、月311,108円です
では、いくらかかるか。
外注に払える上限は、当サイトでは「自分の時給 × その工程の分数」としています。検品出品3分と梱包発送4分で7分。時給3,150円なら1個367.5円。
833個で306,128円。
価格改定は、価格改定ツールの月額です。4,980円。
合わせて311,108円。手残り874,650円の35.6%です。

手元に残るのは563,542円になりました。
「他人に商品を触らせるのが、どうしても嫌だ」
ここで、あなたの手が止まるはずです。
検品を人に渡すというのは、傷や汚れの判断を渡すということです。見落とされたら、返品はこちらに来ます。低評価もこちらに付きます。梱包が雑だったときに謝るのも、こちらです。
そのうえ、教える時間が要ります。マニュアルを作って、最初の何十個かを見て、直して。その時間はいま、1分も空いていません。
「そんな余裕があるなら、自分でやったほうが早い」
そう考えるのは自然です。そして、週64.6時間が実際に空いているなら、その判断は正しいと思います。
ただ、空いていないなら話は別です。空いていないまま資金だけ100万円にすると、833行のうち埋まらない行が出ます。 そこに置いた資金は、1円も働きません。
同じ時間で、並べてみます
ここが、この記事でいちばん見てほしいところです。
あなたが使う時間をそろえて、資金50万円と資金100万円を並べます。どちらも週32時間です。

436,800円と、563,542円。
差は126,742円でした。1.29倍です。
資金を50万円足して、人を雇って、ツールを入れて、増えるのはこの額になります。2倍にはなりません。増えないぶんの311,108円は、外注費とツール代として出ていきます。
これを「割に合わない」と読むか、「同じ時間で12.6万円増えるならやる」と読むかは、判断が分かれるところです。ただ、倍にはならないという事実だけは、資金を用意する前に知っておいてください。
想像してみてください
来月の日曜の午後です。
段ボールは、玄関にありません。検品も梱包も、あなたはやっていないからです。
パソコンで見ているのは、仕入れ候補のリストだけです。今月やることは、833個のうち「何を買うか」を決めることだけになりました。 週32.3時間。会社と合わせて週72.3時間で、起きている時間の60.8%です。
いま、その97.1時間を手で払っています。月306,128円で渡せるものを、月305,865円ぶんの自分の時間で払っています。(97.1時間 × 時給3,150円)
ほとんど同じ額です。外注が「自分の時給と同じ値段でしか買えない」というのは、こういう意味でした。
1人で使い切れる資金には、上限があります
ここまでの話を、式にまとめます。

1人で使い切れる資金 = 週の時間 × 12.9 × 仕入単価(全部を自分でやる場合)
リサーチだけにすると、係数が25.8になります。 1個20分が10分になるので、ちょうど2倍です。
週20時間の人なら、全部自分でやるなら31万円まで。渡す先があれば61.9万円まで。資金100万円が意味を持つのは、週32.3時間を確保できて、なおかつ渡す先がある人だけでした。
どちらか片方が欠けると、100万円のうち半分は口座で止まります。
正直に書いておくこと
3つあります。
1つ目。外注が実際に見つかるかどうか、この単価で受けてもらえるかどうかは、計算に入れていません。 1個367.5円は「これ以上払うと自分でやったほうが得」という上限であって、相場ではありません。
2つ目。単価を上げれば時間は減ります。 仕入3,000円なら333個・975,690円・週25.8時間で、外注なしでも成立します。ただし1回の外れが2.5倍になり、文房具では点数も減ります。
3つ目。FBA在庫保管手数料と返品費用は含めていません。 833点を常に持つので、ここは資金50万円のときの2倍かかります。

順番を逆にしないでください。100万円は、渡す先が決まってから用意する額です。
見えなくなった833点を、お見逃しなく
渡したあとに起きることを、最後に1つだけ書きます。
検品と梱包を人に渡すと、あなたは商品に触らなくなります。
これは狙いどおりです。97.1時間が空くのですから。ただし副作用があります。手で触っていたころは気づいていた「これ、まだ残ってるな」が、分からなくなります。
833点です。仕入1,200円なら、棚には常に999,600円が置かれています。月の手残り874,650円の1.14倍です。売れていない商品は、価格改定の画面には出てきません。売れた商品しか動かないからです。
- 資金100万円は月833個・874,650円。ただし週64.6時間が付いてきます
- 会社を続けると週104.6時間。起きている時間の87.9%です
- 渡せるのは97.1時間(外注)と41.6時間(ツール)。合わせてちょうど半分
- 渡す値段は月311,108円=手残りの35.6%。手元には563,542円
- 同じ週32時間で並べると、436,800円と563,542円で1.29倍。2倍にはなりません
- 1人で使い切れる資金 = 週の時間 × 12.9 × 単価(渡すと係数25.8)
在庫管理くんは在庫の滞留を出すツールで、月額は1,980円です。手残り1,050円なら月2個で元が取れます。833個のうちの2個です。
当サイトが在庫管理を勧める境目は出品75点としています。833点はその11.1倍で、しかも自分が触らなくなったあとの833点です。14日間は無料で試せるので、渡す前でも渡したあとでも、いま何点が止まっているかは確認できます。
在庫管理くんを14日間ためす(棚の999,600円のうち、動いていないのは何点か)
資金50万円の段階の方は資金50万円の記事へ。外注に払える上限の出し方は月30万円の記事にまとめてあります。
この記事の計算方法:月に回せる個数 = (資金 ÷ 仕入単価) × (30日 ÷ 回転日数)。1人で使い切れる資金 = 週の時間 × 12.9 × 仕入単価(全工程を自分でやる場合。リサーチだけにすると係数25.8)。外注に払える上限 = 自分の時給 × その工程の分数。手残り = 売値 − 仕入値 − 販売手数料 − FBA配送代行手数料。販売手数料率(文房具・オフィス用品は750円以下5%・超15.4%、最低販売手数料30円)とFBA配送代行手数料はAmazon公式の料金ページの記載(2026年9月時点)にもとづきます。販売手数料は税抜表示、FBA配送代行手数料は税込です。「売値は仕入値の2.5倍」「回転30日」「1個20分(リサーチ10/検品出品3/梱包発送4/価格改定3)」「1ヶ月=4.3週」「睡眠7時間」「FBA区分は仕入1,500円以下が小型288円、1,800円以上が標準30cm以下415円」は当サイトが置いた仮定で、実際の区分は梱包済みの3辺合計と重量で決まります。手残り1,050円・時給3,150円・1個20分・月28個という分岐点は当サイト共通の基準値です。外注が実際に見つかるか、1個367.5円で受けてもらえるかは含めていません。 教育にかかる時間、外注先の品質のばらつき、FBA在庫保管手数料・返品費用も含めていません。料金は変更されることがあります。最新の情報は公式ページとFBA料金シミュレーターでご確認ください。
他のツールと比べる
せどりツールは、月に何個仕入れれば元が取れるのか【全13種】
