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手残り367円が、薄利多売の下限です|ドラッグストアせどり

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。

ドラッグストアで仕入れている方に向けて書いています。

薄利多売は否定しません。その下に、越えられない線があるという話です。


目次

日曜の23時、床にシャンプーが30本

リビングの床いっぱいに並べていました。

特売ワゴンで1本500円。Amazonでは1,200円前後です。差額700円。

「30本なら21,000円だな」と思いながらレジを通しました。その日のうちは、いい買い物をしたつもりでいました。

夜、検品して1本ずつ袋に入れて、段ボールに詰めます。伝票を書いて、封をして。

気づいたら23時でした。

時計を見て、初めて手が止まりました。「これ、何時間やってるんだ」


翌日、計算してみました。

差額は700円ではありませんでした。手残りは184円です。

項目 金額
売値 1,200円
販売手数料(ビューティ 8.4%) −101円
FBA配送代行(標準・30cm以下) −415円
仕入値 −500円
手残り 184円
差額700円のうち、516円が消えます
差額700円のうち、516円が消えます

30本で5,526円。準備に使った時間を思い出すと、笑えませんでした。


多売しても、7分は消えません

ここからが本題です。

「1個の利益は薄くても、数をこなせば同じ」——これが半分だけ正しい理由を出します。

当サイトでは、1商品にかかる作業を20分としています。内訳はこうです。

工程 時間 同じ商品を10個買ったら
リサーチ 10分 1回で済む
価格改定 3分 1回で済む
検品・出品 3分 10回発生
梱包・発送 4分 10回発生
13分は1回で済み、7分は毎回かかります
13分は1回で済み、7分は毎回かかります

調べる時間と価格を見る時間は、同じ商品なら1回で済みます。 これが13分。

残りの7分は、1個ごとに必ず発生します。 検品して、袋に入れて、箱に詰める。30本なら30回です。

だから1個あたりの作業時間は、こう動きます。

同じ商品を 1個あたりの作業時間
1個 20.00分
5個 9.60分
10個 8.30分
50個 7.26分
何個でも 7分より下がらない
20分は7分まで下がって、そこで止まります
20分は7分まで下がって、そこで止まります

20分は7分まで縮みます。それ以上は縮みません。

薄利多売が効くのは、この20分→7分の区間だけです。あなたが7分に着いたら、そこが終点です。


だから、下限は367円です

7分が下限だと決まると、時給の上限も決まります。

上限時給 = 手残り ÷ 7分 × 60

当サイトの時給は3,150円です。ここに届く最低の手残りを逆算すると、こうなります。

3,150円 × 7分 ÷ 60 = 367.5円

367.5円が、薄利多売の底です
367.5円が、薄利多売の底です

あなたが手残り367円の商品を選んだ時点で、何個買っても時給3,150円には届きません。

さっきのシャンプーは184円でした。上限時給は1,579円です。 何本買っても、これ以上にはなりません。


必要な個数を並べると、落ち方が見えます。

1個の手残り 時給3,150円に必要な個数
1,050円 1個
700円 3個
500円 6個
400円 21個
380円 55個
370円 273個
367円 届かない
400円と370円で、13倍変わります
400円と370円で、13倍変わります

400円なら21個。370円なら273個。 あなたが選ぶ商品が30円下がるだけで、必要な数が13倍になります。

367.5円に近づくほど、必要な個数は無限に飛びます。これが「数でカバーする」の実際の姿でした。


安いものを選ぶのは、外したくないからでした

正直に書くと、特売ワゴンを選んでいた理由は利益ではありませんでした。

外れても痛くないからです。

1本500円なら、売れなくても500円。3,000円の化粧水を10本買って売れ残ったら、30,000円が寝ます。それが怖かった。

8ヶ月やって、月の手残りはほとんど変わっていませんでした。それも分かっていました。

安全な選択を続けた結果が、上限時給1,579円だったわけです。

怖さを取り除く方法ではなく、怖さを引き受ける根拠が欲しかったのだと、あとから思いました。


ドラッグストアの定番は、全部この線の下にいます

計算してみると、はっきりしていました。

商品 仕入 売値 手残り 上限時給 必要な個数
洗剤 詰め替え 300円 900円 103円 886円 届かない
シャンプー 500円 1,200円 184円 1,579円 届かない
歯磨き粉 400円 1,100円 193円 1,651円 届かない
入浴剤 600円 1,400円 267円 2,292円 届かない
サプリメント 800円 2,000円 577円 4,946円 4個
化粧水 1,000円 2,500円 825円 7,071円 2個
美容液 1,800円 4,000円 1,369円 11,734円 1個
定番セール品は、4つとも線の下でした
定番セール品は、4つとも線の下でした

あなたがいちばん買っているであろう日用品の4つが、全部そちら側に入っています。

そして届いているのは、サプリ・化粧水・美容液。単価の高い3つです。

つまり、こういうことになります。

「薄利多売」が成立している商品は、薄利ではありません。

サプリは手残り577円で4個。化粧水は825円で2個。これは多売ではなく、少量です。


線の上に行くには、いくら必要か。仕入値ごとに出します。

仕入値 手残り367.5円に必要な売値 倍率
300円 1,190円 4.0倍
500円 1,410円 2.8倍
800円 1,770円 2.2倍
1,000円 1,990円 2.0倍
安い棚ほど、必要な倍率が上がります
安い棚ほど、必要な倍率が上がります

300円の商品には4.0倍が要り、1,000円の商品は2.0倍でいい。

あなたが安全のつもりで選んでいる安いワゴンは、いちばん厳しい条件で戦う場所でした。


セットにすれば、という手はあります

反論しておきます。「まとめて1箱で売れば、FBAが1回で済むのでは」

正しい方法です。同じ商品を6個1箱にすると、FBAの定額が6回から1回になり、手残りが23倍変わります(ドン・キホーテの記事で計算しました)。

ドラッグストアでも、この手は使えます。 ただし商品を選びます。

セットにできる セットにしにくい
洗剤・柔軟剤の詰め替え 化粧水・美容液(使用期限・ロット違い)
歯磨き粉・ハンドソープ 医薬品(出品に許可が必要)
ティッシュ・日用品の消耗品 サプリメント(期限管理)
安い側はセットにでき、高い側はできません
安い側はセットにでき、高い側はできません

きれいに逆になっています。

線の下にいる日用品は、セットにすることで線を越えられます。

線の上にいる化粧品・サプリは、セットにできないかわりに、単品で越えています。

どちらの道を通るかは選べますが、「安いものを単品で大量に」だけは、どちらでもありません。 それがいちばん多い買い方でした。

なお医薬品はAmazonで出品許可が必要な区分があります。仕入れる前に確認してください。当サイトでは扱いを別記事に分けています。


3ヶ月後の特売ワゴンを、想像してみてください

土曜の午前、同じ店の同じ通路です。

シャンプーの特売ワゴンの前で、あなたはバーコードを読みます。 画面に「184円」と出ます。

そこで、カゴに入れません。

数えるのをやめて、通路を1本奥に進みます。化粧品の棚です。

1,000円の化粧水を読むと「825円」と出ます。2個で足りる数字です。

その日は化粧水を6個と、サプリを8個。カゴの中身は14個だけ。

日曜の夜、床に並ぶのは30本ではなく14個です。準備は1時間で終わります。

手残りは化粧水825円×6と、サプリ577円×8で、9,566円。

3ヶ月前の30本は5,526円でした。半分以下の個数で、1.7倍です。

あなたが変えたのは、通路を1本奥に進んだことだけです。


いま、その逆をやっています。

安いワゴンで30本買って、日曜の夜に床で詰めて、23時に手が止まる。 それを8ヶ月続けました。

次の土曜も、たぶん同じワゴンの前に立ちます。安いものを見ると、外さない気がするからです。

止めるのに必要なのは根性ではありません。カゴに入れる前に、1個の数字が見えていることだけです。


ドラッグストアで見る順番

数える前に、1個を見る
数える前に、1個を見る
  1. 1個の手残りを見る(バーコードを読む)
  2. 367円を超えているかで分ける
  3. 超えていなければセットにできるか、できなければ棚を1段上げる

あなたが個数を決めるのは、この3つのあとです。

先に個数を決めてしまうと、線の下の商品を大量に抱えることになるからです。それが30本のシャンプーでした。


よくある質問

Q. 薄利多売は間違いですか。
間違いではありません。1個あたりの作業時間が20分から7分まで縮むからです。ただし7分より下がらないので、そこで効果が止まります。

Q. なぜ7分で止まるのですか。
検品・出品3分と梱包・発送4分は、1個ごとに必ず発生するからです。1回で済むのはリサーチ10分と価格改定3分の13分だけです。

Q. 下限の367円はどこから出ますか。
時給3,150円 × 7分 ÷ 60 = 367.5円。これを下回る手残りの商品は、何個買っても時給3,150円に届きません。

Q. シャンプーはだめですか。
仕入500円→売1,200円なら手残り184円、上限時給1,579円です。何本買ってもこれ以上にはなりません。

Q. 何なら通りますか。
サプリ(手残り577円・4個)、化粧水(825円・2個)、美容液(1,369円・1個)です。単価の高いものだけが線を越えています。

Q. 安い商品を活かす方法はありますか。
あります。セットにすることです。洗剤や歯磨き粉は6個1箱にでき、FBAの定額が1回で済みます。ただし化粧水・サプリ・医薬品はセットにできません。

Q. 何倍で売れれば線を越えますか。
仕入300円なら4.0倍、1,000円なら2.0倍です。安い商品ほど条件が厳しくなります。

Q. 医薬品も扱えますか。
Amazonで出品許可が必要な区分があります。仕入れる前に公式の要件をご確認ください。

Q. 店頭で手残りは分かりますか。
分かります。バーコードを読むと販売手数料を引いた想定手取りが出る無料アプリがあります。


数える前に、1個の手残りを必ず確認してください

順番を1つ入れ替えるだけです。個数より先に、1個を見る。

  • 作業時間は20分から7分までしか縮みません。7分が下限です
  • したがって手残り367.5円が薄利多売の下限。下回ると何個買っても時給3,150円に届きません
  • 必要な個数は400円で21個、370円で273個。30円下がると13倍です
  • ドラッグストアの定番4つ(洗剤103円・シャンプー184円・歯磨き粉193円・入浴剤267円)は全部その下
  • 越えているのはサプリ577円・化粧水825円・美容液1,369円。「薄利多売」が成立する商品は薄利ではありません
  • 安い側はセットにすれば越えられます(化粧品・サプリ・医薬品は不可)

マカド!の無料アプリ「マカド!リサーチ」は、契約不要・登録不要です。バーコードを読むと、販売手数料を引いた想定手取りがその場で出ます。

次の土曜、特売ワゴンで数え始める前に読んでください。367円を超えているかどうかは、その場で分かります。

マカド!の無料アプリを見る(本体は登録月と翌月0円)

月28個を超えている方は、本体も判定の範囲に入ります。ドラッグストアの商材は同じ商品を扱う出品者が多く、価格改定の3分が何度も発生します。判定は仕入れ数別の記事へ。


この記事の計算方法:手残り = 売値 − 仕入値 − 販売手数料 − FBA配送代行手数料。販売手数料率(ビューティ・ヘルス・パーソナルケアは750円以下5%・1,500円以下8.4%・超10.4%、ホーム&キッチンは750円以下5%・超15.4%、最低販売手数料30円)とFBA配送代行手数料はAmazon公式の料金ページの記載(2026年9月時点)にもとづきます。販売手数料は税抜表示、FBA配送代行手数料は税込です。FBA区分を「標準・30cm以下・2kg以下」(1,000円以下358円/1,000円超415円)として計算しました。これは当サイトが置いた仮定です。工程20分の内訳(リサーチ10分・検品出品3分・梱包発送4分・価格改定3分)と、そのうち13分がSKU単位・7分が個数単位という切り分けも当サイトの仮定で、手残り1,050円・時給3,150円は当サイト共通の基準値です。商品の仕入値・売値は例示です。FBA在庫保管手数料と返品費用は含めていません。医薬品・化粧品の販売には別途の法令上の要件があります。 料金は変更されることがあります。最新の情報は公式ページとFBA料金シミュレーターでご確認ください。

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